棚卸資産とは、棚卸しを行うことによりその有高が確定される費用性資産のことで、下記のものが挙げられます。
商品
商品とは、商売の品物の意味で、売れる品物・販売を目的とした品物のことです。簿記会計では、商品のことを「加工せずに売れるもの」と定義しています。
製品
製品とは、製造された品物の意味で、原料から作られた品物のことです。簿記会計では、製品のことを「加工して売るもの」と定義しています。
※自社工場で製造し、販売まで行っているメーカーの場合、同じ品物でも、工場で出来上がった段階は「製品」ですが、市場に販売される段階には「商品」となります。
仕掛品
仕掛品とは、販売を目的とした製品を作るために製造を始めたもののまだ製造中のもので、さらに加工をしたりする必要があることからそのままでは販売できないものを指します。
半製品
半製品とは、製造途中にある製品のことで、原材料をいくらかでも加工してあれば認識される仕掛品とは異なり、そのままでも販売することが可能なものを指します。
原材料
原材料とは、製品を製造するために外部から買い入れた物品で未使用のものを指し、製造工程で消費される原料、材料、購入部分品、燃料、工場消耗品、消耗工具備品などが含まれます。
副産物
副産物とは、主産物の製造過程から必然的に派生する物品のことです。主産物たる製品との区分は、「企業における会計処理の慣習による」とされています。
作業屑
作業屑とは、製品の製造工程で発生する原材料の残り屑のうち、売却したり、他の製品の材料として使える経済的価値のあるものを指します。
貯蔵品
貯蔵品とは、事業に関わる商品・原材料以外のこまごまとした物品のうち未使用のものを指します。
例えば、切手や文房具などの物品は、購入直後に使用されることは稀で、新品の状態で備蓄されます。
したがって、これらの物品は、発生主義の原則に基づき、購入時に費用として計上せず、一旦貯蔵品として資産に計上し、使用した時点で費用に計上します。