元入金

 元入金とは、個人事業の元手となる資金で、法人でいうところの「資本金」にあたるものです。
 個人事業では、事業主の元入によって事業が開始されます。経理上「元入金」勘定で処理をするのは、事業主が用意した事業資金とこれまで獲得した利益の合計ということになります。

 なお、翌期首(翌年分の貸借対照表の1月1日)の元入金は、次の計算式で計算します。
 【翌期首の元入金=前期末の元入金+青色申告特別控除前の所得金額+事業主借-事業主貸】

資本金

 資本金とは、会社を設立した際に株主が出資した金額のことです。
 なお、資本金の額は登記事項(会社法第911条第3項第5号)とされています。

 かつては最低資本金制度により、株式会社を設立する場合は1千万円以上、有限会社を設立する場合は3百万円以上の資本金が必要でしたが、会社法の制定により最低資本金制度は2006年に廃止されましたので、現在は資本金が1円でも会社を設立することができるようになりました。

元入金と資本金の違い

 元入金と資本金の最も大きな違いは、元入金は毎年変動しますが、資本金は原則として変動しないという点です。

 元入金は、事業に投入した資金と事業で得た資金の合計であり、毎年変動します。また、マイナスになる可能性もあります。
 一方、資本金は、増資や減資を行わない限りは毎年度同じ金額となります。また、マイナスになることはありません。