固定費=売上高の増減に関わらず必ず発生する費用

 固定費とは、売上高の増減にかかわらず必ず発生する一定額の費用のことです。
 換言すれば、売上高の増減に関わらず発生金額が一定の費用、あるいは、売上高の増減に比例しない費用のことで、具体的には、人件費、地代家賃、水道光熱費、接待交際費、リース料、広告宣伝費、減価償却費などが固定費に該当します。
 また、固定費は、継続的に事業活動を行う上で、必要最低限消費される費用、あるいは、必要最低限回収しなければならない費用であるため、売上高が固定費を下回る場合は、事業は成り立ちません。

変動費=売上の増減に応じて変動する費用

 変動費とは、売上の増減に応じて変動する費用のことです。
 一般的に、直接原材料費・外注費・荷造運賃などが変動費に該当します。
 固定費が売上に関係なく一定額発生するのに対し、変動費は売上に比例して増減します。
 例えば、製造業の場合、製品をより多く製造して販売するためには、それだけ製品の原材料・加工費、また稼働させる機械の光熱費などもかかります。このように売上高(生産高)が増えると比例的に増えるのが変動費の特徴です。

 なお、費用を「固定費」と「変動費」に分けることで「損益分岐点」を求めることができます。
 そして、損益分岐点を求めることによって、「どのくらい売上高があれば、会社は赤字にならないか」を知ることができます。

損益分岐点

 売上高と総費用が等しいときの売上高を指すことから、損益分岐点売上高とも呼ばれています。
 因みに、損益分岐点売上高を求めるには、次の公式を使います。

 損益分岐点売上高 = 固定費÷{1-(変動費÷売上高)}