預け金とは?

 預け金とは、企業が他者に対してお金などを一時的に預けている時に使う勘定科目です。
 この場合の他者には取引先や役員、従業員などを指します。あくまで一時的に預けている場合に使うものなので、返還されないものは含まれません。
 なお、営業保証金のような取引先に対する預け金の場合は差入保証金として処理する場合もあります。
 また、一時的に預けているだけですので、消費税の課税対象外となります。貸借対照表上の流動資産として処理します。

預り金とは?

 預り金とは、預け金とは逆に取引先や役員、従業員といった他者から一時的にお金などを預かっている時に使う勘定科目です。預け金と同様にあくまで一次的なものなので、後日返還しなければなりません。
 代表的なものとして、次のものが挙げられます。
①給与天引きした源泉所得税
②給与天引きした住民税
③給与天引きした社会保険料
④給与天引きした雇用保険料
⑤給与天引きした社員旅行積立金

 預り金は、貸借対照表上の流動負債もしくは固定負債として処理します。なお、流動負債として処理できるのは、1年以内に返還されるものだけです。例えば、従業員の社内預金、取引先から受け取った営業保証金など、1年以内に返還しなくてもよいものは流動負債としては処理できません。この場合は別途「長期預り金」「預かり保証金」などの勘定科目を使い、固定負債として処理します。